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2015年9月27日日曜日

地金を作る

いい匂い!
先週頃からキンモクセイの花が咲き、家の周り中が甘い香りに包まれています。
今年はキンモクセイが咲くのが早い気がします。

すっかり秋ですね。

そして今日は“中秋の名月”晴れるといいな。



さて最近の事ですが、頭を使うことが多くて。。。
計算が多いんです~。


ショウケースの展示の為に使うアクリル板をどうやったら端材を少なく、歩留まり良く切れるか~とか、、、。
ショーケースのスペースを考えて、ディスプレイのバランスを考えた面積の計算。

作品を作るのに貴金属はどのくらいの体積が必要か~とか。

仕事での計算がつきまといます。


貴金属は“貴”と書くだけあって、貴重な資源です。
作品を作るときは出来るだけ無駄が出ないように体積計算をして、比重計算をして必要な貴金属の量を用意します。

金の場合、私はK18を使用しています。
たまにお客様のご要望で、K14(8:2)で制作してくださいという指定を受けることがあります。

「 K14(8:2) 」と言うのは、使われている貴金属の金の含有率が58.3%で、41.7%は他の「金属」と言うことです。
その金属が普通は「銀」と「銅」で出来ています。その銀と銅の割合が「銀:銅=8:2」という意味合いです。

金の含有率と、この金属の割合で、金製品は色々な性質と色を作る事が出来るのです。


前置きが長くなりましたが、、、。
このK14(8:2)を「純金と、純銀と、純銅」を混ぜ合わせて作るのは特に難しい計算ではないのです。が、、、私がいつも使用しているK18(6:4)という貴金属を使ってK14(8:2)を作る計算が以外と大変なんです!!たくさんの量を使う場合は地金の専門業者さんに金種の指定をして買えばよいのですが、、、。少量を頼むと無駄に加工賃がかかってしまうことがあるので、そんな時は自分で調合しています。

K14(8:2)と指定を受けるお仕事は本当にたまーーーにしかないので、その都度計算をしていたのですが、、やっぱり大変で、重さを入れると勝手に計算してくれる計算はないものか~!と毎回思っていながら、時間をかけて手計算でした。

そしてやっと重い腰を上げて、先日、ギュッと頭を絞り出し、半日かけて、これでもない、これだと使いにくい。。。。と、根詰めて、その計算式が出来上がりました~!!!

使用している金種の種類と重さと、作りたい金種を入力すると、作りたい金種の重さには、金をどの位、銀をどの位、銅をどの位足すか自動ででてくるんですよ!!!
なんて素晴らしい!!!
もう出来上がった時は自画自賛です!!!
われながら感動~(涙)

今思えば、どうやってその式にたどりつけたのか、、、。
また計算式をもう一度考えてと言われてもすぐには出てきません。。。

そんな計算式を使って、地金を作るのでした。