ジュエリーのリメイクのお仕事をする時は、
お客様がリメイクの終わったジュエリーをご覧になった時に「ワー!」と喜んで頂けることを想像しながらデザインを考えています。
お預かりしたジュエリーをリメイクして再びご使用して頂ける事は、このお仕事をしている私にとっても大きな喜びです。
先日、「形見分けのジュエリー」をリメイクさせて頂きました。
ネックレスと、ピアスと、指輪。
ネックレスは、イタリア製の大変大振りなものでした。
ネックレスの長さを長くしたいというお話だったのですが(リメイクの方法やデザインは色々ありますが)元のデザインを損なわずに長くすると大振りのパーツを作るため、ご予算が合わないという事で、そちらはそのままご使用するという事になりました。
ピアスは、片方だけだったので、ペンダントトップへとリメイク。
リングはサイズ直しし再び使用出来るようにまりました。
ジュエリーは、代々受け継がれたり、持ち主が変わっても誰かに使用してもらえるという特異な存在のものだと思います。
今日、デザインの傾向や趣味・ファッション性などの嗜好的要素も大きいジュエリー。
受け継ぐ程ではないと判断されたものは潰されてしまったり(溶かされたり)、使用されないまま引出の中で眠っていて、最終的に地金的価値のあるものは売られてしまう傾向にあります。
少なくとも自分が作り出したジュエリーや、リメイクでかかわったジュエリーは、ずっと大切に使われ、受け継がれるような存在になって欲しいといつも思いながらジュエリーを制作するのでした。